限界社会人のヅカ日記

一人ちまちま書いていた宝塚の観劇記録を世に垂れ流してみようと思い立ちました

【夢千鳥】って最高だよね

 

「多くの女を弄ぶものは つひに一人の
  女をも心をも知らず  夢二」

 

弥生美術館で夢二の作品の展示を観た時

なんだか心に残った言葉です

 

 

まさに多くの女を弄ぶタチの悪い男

でも、こうやってふとした瞬間に

弱さや儚さを見せる

 

 

 

…いや、沼〜〜〜〜!!!!

 

 

全く罪な男ですね。

しかもそれを和希そらが演じちゃうんだから、ヅカオタは虫の息でしょうね。

 

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今回は【夢千鳥】って最高だよねってことをつらつらと書きたいと思います。

 

具体的にどこが最高なのか

箇条書きにするとこうなります。

⇩  ⇩  ⇩

  1. 和希そらの色気
  2. 和希そらの色気
  3. 和希そらの色気
  4. 栗田先生の天才的なバランス感覚
  5. 美しすぎる日本語

 

 

【和希そらの色気】

がとんでもないってことは

言うまでもありませんね

見りゃわかります。

 

youtu.be

 

私は特に

「この小鳥は綺麗な音色で囀るだろうね」

のそらぴが好きです

 

ハスキーなイケボ+しなだれる前髪+顎のライン

フルコンボで畳み掛けられ

命の危険を感じました。

 

 

【栗田先生の天才的なバランス感覚】

 

「宝塚らしい」

という言葉にはさまざまな解釈があると思いますが

そのうちの一つとして

 

主演男役と娘役が結ばれるorなんらかの形で愛し合う

 

的な展開のことを指すのではないでしょうか。

 

夢二の物語は決して「宝塚らしい」愛に溢れたハッピーエンドではありません。

そもそもあんなプレイボーイがほのぼのした結末に収まるかってんですよ

 

しかし栗田先生は白澤監督という

もう一人の登場人物と重ね合わせることで

ファンが「これこれ!」と納得できる

「宝塚らしい」エンディングに持っていきます。

 

(エンディングでバックハグしながら

「暖めてるんだ」

「おかしな人(エンジェルスマイルみねり)」

つっていちゃこらしてるのは白澤さんですしね。)

 

白澤監督の物語として終わるからこそ

我々は宝塚の真骨頂

「愛」で終わる演目を観たという

気分になるんでしょうねえ

 

 

とはいえ、演出の栗田先生。

竹久夢二という存在がすみれコードみたいな人物を主役に据えて、斬新な演出を次々かましてくる

 

夢二のDVの末

他万喜が持っていた座布団を引き裂いて

赤い羽根が飛ぶ場面は圧巻です

 

(そういえば、実際に夢二は口論の末、

他万喜の腕を刺してしまったことがあるらしいです。

赤い羽根はそのときの他万喜の血を模しているんですかね?)

 

宝塚の伝統を重んじつつ

またそれをぶっ壊して新しい風を入れる

 

栗田先生の天才的なバランス感覚に乾杯

これが初演出作品ってマジ?)

 

 

【美しい日本語】

 

ルイマキセくん演じる恩地孝四郎

彼が歌う「出帆」の歌詞が本当に素敵。

そらぴが泣いちゃうのも納得です

(ルイマキセくんの歌上手すぎる)

 

「鮮やかな記憶並べ

  涙で絵の具を溶いて

   今こそ 描くとき」

 

今まで聞いた中で一番美しい日本語ですわ

 

夢二が描く美人画は、夢二自身の恋の記憶です

そこには

めっちゃ好きなのにDVしちゃって浮気されたり

めっちゃ好きなのに常識的かつ厳格な

恋人のオトンに引き裂かれて死に目に会えなかったり…

 

そんな切ない瞬間がたくさんあって

1リットルどころではない涙を流したことでしょう

 

「夢二が絵を描く」という行為そのものを

ぐぐっとこの美しい言葉に落とし込むなんて……

 

はぁ~崇め奉りたい

栗田優香の「美しい日本語講座」とかあったらぜひ受講したいものです

 

さらにこの歌詞には恩地くんの夢二へのコンプレックスもほのかに感じられ、余計に切ない!

 

 

やっぱ夢千鳥って素晴らしいですね

 

残念ながら上演期間は本当に僅かでしたが、

間違いなく和希そらさんの、そして栗田優香先生の

代表作になりましたよね。泣き泣き。

 

 

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今回は大好きな【夢千鳥】について書いてみました

 

なんかまだ全然書き足りないので

また書くと思います

 

拙い文章ですが最後まで読んでくださり

ありがとうございました!